
企業や個人のSDGsへの意識が高まる一方で、小学生向けのSDGs教育にも注目が集まっています。持続可能な社会の実現のために、子どもへのSDGs教育は欠かせません。
教育事業とは関わりのない企業でも、SDGsに関するカードゲームやクイズに関するコンテンツを提供することは可能です。この記事では、小学生向けのSDGsを解説するとともに、カードゲームやクイズなど楽しく学べる教材を詳しくお伝えしていきます。
【Pick UP】「ツヅケル」が注目した小学生向けのSDGs教育のポイント
- 小学生向けSDGs教育は、持続可能な社会の実現に必要不可欠
- 自治体や大学、企業などが無料で教材を提供をしている
- 小学生向けのSDGsは「楽しく学ぶ」がポイント
小学生向け!SDGs教育のメリットとは?
どうして、子どもへの教育にSDGsが必要なのでしょうか。持続可能な社会を実現するための人材が必要だからです。文部科学省は、平成29年3月公示された小中学校新学習指導要領の中で、「持続可能社会の創り手の育成」を教育目標に掲げています。
つまり、持続可能な社会づくりのために、子どもがSDGsを学ぶ場が必要不可欠。地球規模の問題を主体的に考え、解決するために行動する力を育てることが重要視されています。
学校現場では、SDGsについて学ぶ教育を「ESD(持続可能な開発のための教育)」と呼んでいます。これは「Education for Sustainable Development」の略で、持続可能社会の創り手を育成するための教育です。子どもたちは自分たちで社会的な課題を見つけたり、できることを実践したりしています。
「SDGs」を達成するために、今後は、学校だけではなく各家庭でも子どもがSDGsについて学ぶことが非常に大切であるといえます。
遊んで学ぼう!SDGsゲーム
では、SDGsを子どもと一緒に学ぶためにはどうしたらいいのでしょうか。おすすめなのがSDGsに関するゲームです。楽しく遊びながら、学べます。最近は、ゲームアイテムとして
などがあります。それぞれの特徴を以下にまとめました。
①SDGsをすごろくで学ぶ
SDGsについて学べるすごろくが無料でダウンロードできます。大人数でも遊べるので、家族みんなで楽しめるのが魅力です。
国連「ゴー・ゴールズ」
国連広報センターは、「Go Goals」を日本語化。公式サイトから、遊戯盤や遊び方の説明、コマやサイコロなどの手作りキット、クイズなどがダウンロードできます。色もカラフルで、小学生向けのデザインになっています。
長岡技術科学大学「SDGs活動ゲーム」
長岡技術大学は小学生向けのすごろくを考案。スタートからゴールまでの間に、SDGsのキューブを集めるゲームです。
手軽にゲーム感覚で学べるすごろくは、小学生以上の子どもなら楽しめるのではないでしょうか。
参照|長岡技術科学大学|本学が開発したSDGs教育教材・ゲーム
②「アクションカードゲームX(クロス)」はSDGsのカードゲーム
今回紹介するのは「アクションカードゲームX(クロス)」。金沢工業大学のSDGs推進センターで開発しました。社会のためにできることをみんなで楽しく考えられるような内容になっています。
ねらいは、SDGsの目標に沿ったトレードオフの解消です。「トレードオフ」とは一方を解決しようとすると、他方を犠牲にしなければならない葛藤を意味します。「誰一人取り残さない未来を実現するため、環境・社会・経済がバランスよく成長するアイデアを創出して欲しい」という願いが込められています。
対象は小学生以上で、時間は約30分。話合いの力や思考力のアップにも期待できるのではないでしょうか。
③無料でSDGsを楽しみながら学ぶクイズ
小学生向けのSDGsに関するクイズをさまざまな自治体や大学が出題しています。無料で閲覧でき、楽しく学べるものばかりです。以下に、3つのクイズをまとめました。
長岡技術科学大学「SDGsクエスチョンカード」
SDGsの目標に関する世界的な社会問題のクイズが、17つの目標ごとに書かれたカードをダウンロードできます。正解を考えることを通して、大人から子供までSDGsに親しめるよう開発されました。答えは、QRコードを読み取ると分かります。答え合わせも楽しくなりそうです。
徳島県「学習SDGs(クイズに挑戦)」
徳島県が開発したのが「学習SDGs」です。パソコンを使用して挑戦します。それぞれの目標のアイコンをクリックすると、目標に関する問題が出題されます。クイズを楽しみながら、世界の問題を学べるのが魅力です。
参照:とくしまSDGs消費者教育教材|学習SDGs(クイズに挑戦)」
大阪府「SDGs講座」
大阪府のSDGs講座では、SDGsクイズを楽しめます。それぞれの問題にくわしい解説つきです。キャラクターやイラストが多めなので、最後まで楽しくチャレンジできます。
以上が、小学生向けのSDGsゲームです。「楽しくSDGsに親しんでほしい」という思いから、各団体や自治体、大学が開発しています。どれも無料で使用できるので、ぜひ参考にしてください。
小学生向け!SDGsを学べる動画
最近は、SDGsが学べる小学生向けの動画が増えています。本が読むのは苦手という子どもでも集中して学べるのが動画のよさです。以下におすすめ動画をまとめました。
①ベネッセ「SDGsってなんだろう?」
SDGsについて、10分もかかわずに知ることができる動画です。小学生向けに作られているので、楽しく知識を深められます。動画以外にも、アイディアシートもダウンロード可能です。動画で学んだあとに、自分でできることを考えるとより学びも深まるのではないでしょうか。
②「小学生のためのSDGs動画」
小学生でもわかる言葉で制作された動画を目標ごとに視聴できます。世界の問題をイメージすることはとてもハードルが高いです。けれども、この動画は「もし、学校がなかったら」など自分ごとに考えられるようなテーマで作られています。
「このままでは未来はどうなるのか」について考えるきっかけになるのではないでしょうか。
学校や家で使える!小学生向けのSDGs教材
子どもと一緒にSDGsを学ぶ上で、「目標が書かれたカードやサイコロがあれば使いたい」という方もいるかもしれません。そこで、学校の授業、自宅学習や自由研究でも活用できる小学生向けのSDGs教材を厳選しました。子どもの興味を引くようなアイテムばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
①SDGsカード
SDGsカードとは、17つの目標のイラストと文言が書かれたものです。SDGsについてどんな目標があるのかを知ったり、それぞれの目標について考えたりする時のツールとして活用できます。カードなので、プリントよりも話合いや掲示に使いやすいです。
公式サイトには、小学校や中学校の授業事例が紹介されています。どのように活用しすべきか迷った時のヒントにしてみてはいかがでしょうか。
②記入できるSDGsシート
切って使えるSDGsカードは、自分の意見や印象に残ったことをメモに残せます。学んだことを整理したり、交流したりできます。SDGsについてのレポートをまとめたい時にも、活用できるのではないでしょうか。
③サイコロ
SDGsに気軽に親しんでほしい方におすすめなのが、SDGsのサイコロです。サイコロの面が、数字ではなく17つの目標になっています。ただふって遊ぶのも楽しいですし、出た面の目標について話し合ったりしても盛り上がるのではないでしょうか。
④ぬりえやブックカバー
小学生以下の子どもでもSDGsに親しめるアイテムが、SDGsのぬりえやブックカバーです。まずは、SDGsに興味をもってほしい方にピッタリです。最初は関心がなくても、目に入る回数が増すことで、学びのきっかけにつながることもあるのではないでしょうか。
⑤自由研究レポート
「SDGsについて自分の考えをまとめたい」「自由研究のテーマをSDGsにしたい」という場合におすすめなのが「自由研究レポート」です。順序立てて、考えをまとめられるワークシートになっているので、子ども一人でも取り組めます。
このレポートはパナソニックが無料で配布しているものです。企業が支援できる小学生向けのSDGs事業のヒントにもなるのではないでしょうか。
持続可能なビジネスへのヒント
SDGsは子どもにとっても大切な目標です。将来を担う子どもたちだからこそ、今の現状を知ったり、未来のためにできることを考えたりすることはとても価値ある学びといえるでしょう。
けれども、SDGsを学ぶ環境やツールがないまま、興味をもったり理解を深めたりすることは簡単なことではありません。小学生向けのSDGsのゲームや動画、教材などがあることで、子どもは自発的に学ぶことができます。
日本でもSDGsの達成度を高めるためには、政府だけではなく、自治体や大学、企業のサポートが欠かせません。小学生向けのプログラムを始めたいと思っている企業は、今回の資料を参考にしてみてください。
持続可能な経営を実現するためにも、小学生向けのSDGs教育の充実と、自治体や企業のコンテンツ提供が必要なのではないでしょうか。
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