「就職活動にまつわるZ世代の本音」を集計、分析する調査プロジェクト「【Z 世代】SDGs シューカツ解体白書」。
プロジェクト2年目は、回答者のうち国公立大、早慶上理など上位校大学生が75%を占め、総回答数は1,129名にのぼりました。
今回は、現役大学生たちが「私らしい働き方」についてディスカッション。1,129人の「SDGsネイティブ」が重視していることから見えた、Z世代が企業に求めるものを探りました。
【Z世代】SDGsシューカツ解体白書プロジェクト(法政大学SDGs+プロジェクト協力)について
就活におけるSDGs先行企業への意識調査などを集める産学連携プロジェクト、2024年に調査に向けて始動
Z世代が重視する「自分らしく働きたい」の正体
働き方のイメージ1位は「ライフステージによって仕事量を調整したい」
内訳は男女差があるものの、働き方についてさらに具体的に答えてもらう形式の問い「働き方のイメージに近いもの」については全体1位が「ライフステージによって仕事量を調整したい」という結果に。
注目すべきは男性でも30%を越えていることです。2位の「自分らしく働きたい」も女性で大きく割合を伸ばしました。
「自分らしく働きたい」と、福利厚生に紐づくSDGsゴールとの相関性
Z世代を語るときに多くのメディアなどで取り上げられる特徴に「自分らしさを求める」というものがあります。しかし「自分らしさ」の内容は実はあまり解明されていません。
昨年も本調査では、この自分らしさの内容について、調査結果をもとにした学生同士のブレストからこのような仮説を生み出しました。
「Z世代は「自分らしい」を自らの利益追求と共に他人の自分らしさも守る」
2024年版では、その仮説を裏付けるような結果が出ました。
自分らしくを深掘りするために「働くときに福利厚生や環境整備として対策されているとポジティブに受け取る目標」とのクロス集計を実施したところ「LGBTQへの配慮、ユニバーサルデザイン(目標10)」や、「企業のイベント、社員食堂などにおけるフードロス対策(目標12)」で順位の上昇が大きく見られました。
しかし、自ら働く環境→人権的平等→環境対策という順で重視しているZ世代の趣向性には、昨年と比較して変化はありませんでした。特筆すべきは「自分らしさ」を求める人は「LGBTQへの配慮やユニバーサルデザインの採用」が通常ランキング6位から上昇して、4位となっていたこと。 この背景について学生から出た意見はこちら。
「度重なるSDGsの学習において、平等であることの重要性が染みついている」
また「自分らしさ」を重視して働きたい人は福利厚生についての要求も高まっていることについては、「福利厚生が充実している会社は良い会社だと思う」「良い会社を見極める判断軸にしているのでは?」という仮説も出ました。
さらに、SNSの影響も見逃せません。TikTokやInstagramなどを通じて、アルバイト時や就職活動時のSDGsや労働環境に関する情報に多く触れるため、継続した問題意識や価値観と繋がりやすい、という意見も。
SDGsを追求する意義について企業側では「社会の義務」以上の捉え方ができていないケースもありますが、これらの結果からも、新卒採用で「学生に選ばれる企業になるため」より優先度を上げて考えるタイミングが来ているのではないでしょうか。
「【Z世代】SDGs シューカツ解体白書」プロジェクトは第三期も始動決定!
2022年より活動を続けている「【Z世代】 SDGs シューカツ解体白書」プロジェクト。
現在、第三期の活動がすでに始まっています。今後の学生たちの頑張りをこの「ツヅケル」にて発信していく予定です。どうぞご期待ください!
Z世代とSDGs、そして企業選びにおける価値観とは?
ぜひ調査データで、リアルな学生の声を御覧ください。