日本リユースシステムのSDGs取組みとは?古着deワクチンで持続可能な社会を!

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    日本リユースシステムは、リユースを専門とするベンチャー企業です。

    「古着deワクチン」を筆頭にビジネスと社会貢献を連動させたSDGs事業を生み出してきました。これまでの実績が評価され、日本リユースシステムは、政府からもSDGsに関する賞を受賞しました。

    日本リユースシステムがどのようにSDGsに取り組んでいるのか、チェックしていきましょう。

     

    画像出典:古着deワクチン

     

     

     【Pick UP】「ツヅケル」が注目した日本リユースシステムのSDGs取組みのポイント

    • 創業以来からブレないSDGsへ貢献する姿勢
    • リユースとワクチン寄付を掛け合わせた取組み
    • 障がいのある方や開発途上国の方を積極的に雇用

    日本リユースシステムのSDGs取組み方針

    日本リユースシステムは、創業から「三方よし」という企業理念を掲げています。この言葉には、「商いは自らの利益のみならず、買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきである。」という意味が込められていました。

    リユース事業を通して、ゴミを出さない循環型社会や、未来の子どもが安心安全に生活できる持続可能な社会を実現することを目指しています。SDGsに関連する主な活動は以下の2つです。

    • 古着deワクチン(2019年「第3回ジャパンSDGsアワード」特別賞(SDGsパートナーシップ賞)受賞
    • お針子事業(2020年「環境 人づくり企業大賞2019」環境大臣賞(最優秀賞)受賞)

    「捨てるなら(全ての不用品・廃棄物)、活かしてみせよう、何処までも」という企業行動憲章のもと、持続可能な社会の実現に向けて積極的にソーシャルビジネスを展開しています。その結果、これらの活動は日本政府からも高く評価されました。

     

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    今回は日本リユースシステムが推進するSDGsについて、取組み事例をご紹介いたします。

     

    出典:日本リユースシステム株式会社|プレスリリース|valuepress

    参照:日本リユースシステム|SDGs

     

     

    日本リユースシステムのSDGs取組み事例①古着deワクチン×衣類リユース

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    日本リユースシステムは、「古着deワクチン」というサービスが高く評価されています。これは、一般家庭や企業・団体にある「使わないけど捨てられない」衣類や服飾雑貨の片づけやリユースを通して、国内内外の雇用創出や、世界の子どもへのワクチン寄付などに貢献するサステナブルな事業です。

    子どもの成長や引越し、衣替えや大掃除などで不要になったものを片付けるだけで、社会貢献できます。また、各家庭が不要なものを捨てないことで、ゴミの処分で発生する温室効果ガスの削減にもつながっているのです。

    この取組みは、SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標17「パートナーシップで目標達成しよう」に貢献しています。

    これまでに再利用した衣類は、35,277,250着分。どれだけ多くの方から協力を得ているかが分かるのではないでしょうか。

     

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    「家庭に眠る不用品を捨てさせるのではなく活用させる」という発想は、衣料品に限らず様々なジャンルで活かせるのではないでしょうか。社会や環境にやさしい部屋の片付けは個人や企業からの協力を得られやすいことを日本リユースシステムの実績が証明しています。

     

    画像出典:古着deワクチン

    参照:日本リユースシステム|SDGs

     

     

    日本リユースシステムのSDGs取組み事例②:古着deワクチン×子どもの福祉支援

     

    日本リユースシステムの古着回収サービス「古着deワクチン」を利用すると、子どもの命を救うことにつながります。「古着deワクチン」を一回注文すると、一口につき5人分のポリオワクチンを寄付するというシステムになっているからです。「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会」を通じて、開発途上国の子どもたちにポリオワクチンが届けられています。

    そもそも、「ポリオ」とはどのような病気なのでしょうか。「ポリオ」は、ウイルスが脊髄に入ると、手足に麻痺が残り、場合によっては命を落とす危険な病気です。怖い病気ではありますが、ワクチンの接種を徹底すれば防ぐことが可能です。日本も1960年に大流行しましたが、ワクチンの接種が進んだおかげで、1981年以降の患者は出ていません。

    ポリオから南西アジアやアフリカなどの子どもたちを救うために、「古着deワクチン」を通して、ワクチンを届け続けています。

     

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    これまでのワクチン寄付の実績は、合計4,257,215人分。400万人以上の子どもの命を救ったといえます。この取組みは、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」に大きく貢献しています。

    持続可能な経営を実現させるためには、顧客が手軽に社会貢献できる自社のサービスが欠かせません。リユース事業ではなくても、商品やサービスの売上の一部をワクチン寄付にあてるという戦略は取り入れやすいのはないでしょうか。

     

    動画出典:UNICEF東京事務所

    画像出典:古着deワクチン

    参照:古着deワクチン | 日本リユースシステム

     

     

    日本リユースシステムのSDGs取組み事例③古着deワクチン×雇用創出

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    写真(PradeepGaurs / Shutterstock.com)

     

    「古着deワクチン」は、雇用創出にもつながっています。まとめると以下の通りです。

    • 障がいがある方の仕事が生まれる
    • 日本在住の外国人が活躍する古着deワクチンセンターにて輸出前の作業が生まれる
    • 開発途上国で販売、選別、輸送などの仕事が生まれる

    このように、国内外の雇用を生み出しているのです。専用回収キットは、全国の福祉作業所で製造しています。

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    衣類の輸出は、フィリピン女性が中心に活躍するセンターが担当。

     

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    さらに、開発途上国での選別や販売は、完全に現地スタッフにお任せしているそうです。

     

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    この取組みは、SDGsの目標1「貧困をなくそう」、目標8「働きがいも経済成長も」、目標10「人や国の不平等をなくそう」に貢献しています。

    すべての事業を自社で完結させるのではなく、障がいのある方や開発途上国の方を積極的に採用することで、経済的な自立を支援できます。このような雇用の多様性は、SDGs事業の大きなヒントになるのではないでしょうか。

     

    画像出典:古着deワクチンとは?|古着deワクチン

    参照:日本リユースシステム|SDGs

    参照:古着deワクチン|古着deワクチンとは?

     

     

     

    日本リユースシステムのSDGs取組み事例④カンボジアで新たな挑戦

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    日本リユースシステムは、社会問題を解決するために、挑戦し続けることを目指しています。2021年には「古着deワクチン」が10周年を迎えたことを機に、カンボジアで新たな挑戦を開始。日本から回収した衣類などを地元のお客様への販売や小売業者へ選別、他国への再輸出するための直営センターをカンボジアにオープンしました。

    また、現地スタッフは、ポリオによる障がいをもつ方を中心に雇用。小売りで衣類等が1点売れるごとに、一人分のポリオワクチンが寄付される仕組みも設けています。障がいがあっても元気に自分らしく働ける環境を整えることは、経済的自立の支援に大きく貢献します。

    自社の経済成長が一番大切であることは間違いありません。けれども、働きたいけれど、何らかの理由で働けない方の支援をすることも、経済成長には欠かせないのではないでしょうか。また、5周年や10周年など、記念となる年に新たなSDGs事業を始めることは、とてもいいアピールにつながるといえます。

     

    参照:日本リユースシステム|SDGs

     

     

    日本リユースシステムのSDGs取組み事例⑤お針子事業

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    日本リユースシステムは、廃棄される着物や帯をアップリサイクルする「お針子事業」を展開。循環型社会の視点から、「価値」「形」「用途」を変えることで、アパレルやハンドメイドの生地素材として活用しています。矢野経済研究所の調査によると、日本には約8億以上の着物や帯が使われない状態にあるそうです。「お針子事業」は日本の伝統文化を守りながら、不用品をアップデートしているサービスといえるのではないでしょうか。

    着物や帯を再利用することで、新品生地の製造に必要な染料、化学薬品、排水等を削減できるため、水資源や生態系を守ることにもつながります。2020年には、「お針子事業」を通して廃棄物の減少や温室効果ガスの削減に貢献していることが高く評価され、「環境 人づくり企業大賞2019」で環境大臣賞・最優秀賞を受賞しました。

    この取組みは、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」と深く結びついています。

    自社がアパレルとは関係のない企業でも、「アップリサイクル」というのは大きなヒントになるのではないでしょうか。生産過程で何気なく処分しているものがないかを見直し、自社でもアップリサイクルできないかを検討する価値はありそうです。

     

    参照:日本リユースシステム|SDGs

     

     

    SDGsを中心にして事業を展開している日本リユースシステム

    衣類のリユースを軸にSDGsを事業の中心として据えているのが日本リユースシステムです。ワクチン寄付や新たな雇用創出などの取組みを考える企業にとって、参考になる成功モデルといえるでしょう。

    日本リユースシステムでは、以下3つのビジネスを通じてSDGsへの貢献を行っています。

    • 衣類のリユースを通して、ゴミや温室効果ガスの削減に貢献
    • 顧客がサービスを利用するだけで、ワクチン寄付ができる仕組みを確立
    • 事業展開において、障害のある方や開発途上国の方を積極的に採用する
    • 自社の強みを生かしたアップリサイクル事業を実施

    持続可能な経営のために、SDGsをビジネスの核にする企業は増えていくはずです。日本リユースシステムのようなベンチャー企業は、最初からそこを軸とした事業展開も可能です。

    大切なのは、日本リユースシステムのような自社の強みを生かした、ブレないSDGsの構築ではないでしょうか。「社会貢献に協力してください」とただ呼びかけるのではなく、顧客がサービスを利用することによって、手軽に社会貢献に参加できるという環境づくりが成功の鍵となります。SDGsに本腰を入れて取り組むのなら、日本リユースシステムの事例をヒントにしてみてはいかがでしょうか。

    ツヅケル編集部

    持続可能な社会を一緒に考えるニュースサイト「ツヅケル」の編集部です。これからの環境・食糧・気候問題等をビジネス側から思考し、みんなで克服し、より豊かで幸せな毎日が送れる方法を探すための情報を日々キャッチし発信しています。

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